「メールアーカイブ」という言葉
聞きなれない方も多いのではないでしょうか?
私も最近、メールアーカイブという言葉を知りました。
きっかけは関税法で輸出入を行う事業者には
メールで行う電子記録での取引について保存義務があるという
話を聞いたことからでした。
メールの保存義務について
2012年7月1日に関税法の改正により
輸出入に係る取引の関係書類を電子メールでやり取りした場合、
輸出入許可日の翌日から輸入は5年間、
輸出は7年間の保存が義務付けられました。
メールの保存はバックアップしていれば
よいのではないかと思う方もいると思いますが、
うっかりメールを削除してしまったり、
故意に削除したり、ということが発生します。
全メールを漏れなく保存するためには
メールサーバーを通過した時点で
コピーが保存される形が望ましいのです。
メールを保存していないとどうなる?
最近輸出入をし始めたという会社の場合、
「メールの保存はパソコンに残っているから大丈夫」
長年、輸出入を行っている会社でも
「今までも特に問題なかったから大丈夫」
・・・なんて思っている人もいるかもしれません。
担当者のパソコンのメール保存だけでは
削除されてしまう可能性もあり完全とは言えません。
何か問題があったとき、
法律で定められていることを行っていなかった場合、
コンプライアンス(法令順守)について社会から厳しい目で見られることになり、
それに伴い、取引先も減って
事業の存続に影響する事態に陥ってしまう可能性もあります。
メールアーカイブの副次的な効果
メールアーカイブによって
全てのメールが保存されていると従業員に周知するだけでも
取引先とのやり取りに心理的に規制がかかります。
飲み会の連絡などの私的なメールを抑制する効果も見込まれます。
安くて検索性に優れるメールアーカイブサービス
そこで、必要になるのがメールの送受信の全データを保存する
メールアーカイブサービスです。
しかし、このメールアーカイブサービスは
- メールの添付ファイルまでの保存
- 送受信メールの全てを保存
- 最長7年間の保存
上記のようにデータの保存量も多く、サービスを提供している会社を探すと
ある程度絞られます。
私のおすすめしたいメールアーカイブサービスは
サイバーソリューションズの
Cloud Mail SECURITYSUITEのメールアーカイブ機能のみ(1ユーザーあたり250円/月)です。
月額が安いことと、メールの保存期間が10年というところ。
退職者アカウントを削除しても、保存したメールは残る機能も便利です。
メールの検索性もキーワード検索などが素早くできます。
検索が早いのは、メールデータにインデックスを付けているためです。
これからメールアーカイブを始める場合
これから初めてメールアーカイブを始めようとする中小企業の方には
いままで発生していないコストが発生するようになるため、
社内での理解が得られにくいかと思います。
まずは法的にNGなのだということを伝えましょう。
資料があるとより伝わりやすくなりますので
以下のサイトが分かりやすいかと思います。
https://www.customs.go.jp/shiryo/chobo.htm
メールアーカイブは以下がポイントになります。
・メールの保存期間
・検索のしやすさ
・運用上の手間がかからないこと
上記のポイントを押さえ、
なるべく導入・運用コストの安いサービスを探しましょう。
(後編に続きます)